Glog

　男鹿はバカだから、たぶん、大丈夫だろう。
　いつもは忌むべきこの事実も、今だけ、この瞬間だけは、感謝するべきことだ。古市はそう結論付けた。彼は自分のことを不幸体質だと思っている。最近とみによく思うようになっている。本当はただの腐れ縁である男鹿と少し距離を置くだけで、その不幸の大半は解消されてしまうのだが、古市はとにかく、最近の自分はツイていないと思っている。むしろ何か憑いているんじゃないかとさえ思っている。たとえば、半裸のあのオッサンとか。
　だから、彼は考えた。考えて考えて考え抜いた末、根拠のないマイナスにさらに根拠のないマイナスを掛けて、まったくもって根拠のないプラスにすることにした。寝ている男鹿の顔に向かって手を合わせる。道端でお婆ちゃんが地蔵相手によくやっている、『拝む』ポーズだ。ついでによく分からなかったので、ぽんぽん、と二回、静かに手を叩いておいた。
（神様仏様魔王様、俺が幸せになれますよーに！）
　男鹿はバカだが、古市はアホである。
　だが、「それ、地蔵とちゃいますよ、神社さんですよ。ていうかいくらなんでも魔王にお願いするのは無茶違いますか」と教えてやれるような学を持つ人間は、ここにはいない。ここにいるのは、男子高校生が二人と、未来の魔王様たる赤ん坊だけだ。
（人間は奇妙なことばかりしているな……）
　窓の外からヒルダがそれを見ている。それにさえ気づかず、古市は拝んでいる。古市に拝まれている当の本人は、赤ん坊と布団を並べてなかよく夢の中。男鹿とベル坊を眺めて、真剣に拝んでいた古市がふっと笑う。
「馬鹿面、そっくり」
（…お前がヨメか）

　窓の外でヒルダが優雅な午後を過ごしていることは、本人を除いて誰も知らない。
　「俺らとってもすこやかですよ！」といった風情で気持ちよさそうに寝る親子（仮）を眺める嫁の笑顔を知っている者も、たぶん、ヒルダしかいない。



いい夫婦の日ですね！（目をバタフライさせながら）
最初、11/22＝1/2っていうことで、『にぶんのいち』っていうテーマで「幸せも苦労も半分こ！」みたいな頭弱い話を書こうとしたけど結局こんななった。さらに頭弱くなった。ホワイ？（※わたしの頭が弱いからです）
ていうかなんでべるぜばぶなの？（※わたしの頭が衝動的に書いたからです）

WJ好きすぎてやばい。
あと黒子とめだかとhkgmの藤くんとスケダンの生徒会とbkmnの秋蒼とリリエンタールのあくのそしきヤバイ。
半分くらい制覇してる。アレッ？天下のWJなのに、メジャーが、見当たらな……（ダショーン）

扉の向こうのロマンス／藤×花巻と明日葉（hkgm）　　　11.07

「お前友達いんの？」
（ふ、藤くん、女の子にいきなりそれはキッツイよ…！）
「あ、えっと、そんなには……」
（あああ花巻さん正直に答えちゃうし！）
「女子ってそんなんじゃまずいんじゃねーの？」
「でっ、でも私、口下手で……」
（藤くんやめて！花巻さんのライフはもうゼロだよ！）
「あのなあ、会話ってのは大体3パターンで成り立つもんなんだよ」
「は、はい…」
「そ、まずはそれな。『はい』『うん』っていう相槌とか『いいえ』っていう返答な」
「へ、返答……！」
「あ、今出た『繰り返し』。相手の言ったことを繰り返す。そんであとは『質問』」
「質問？」
「ほら、今分かんねートコ聞いたろ、それ」
「あ、ああ！」
「なんだ、ちゃんと会話できんじゃんお前」
「……」
（藤君いつもよりすっごい喋ってる……）
「…でも、」
「あ？」
「会話を、始めたい、って思うときは、どうしたらいいんですか……？」
「……今お前から会話始めたじゃん、俺に」
「…あっ、」
「くっ、はは、」
「えっ？！」
「お前面白いな、ははは……」
「え、あ、そうですか、………」
「うん、いいよお前、俺そういうの好きだわ」
「えええっ…！」

（……あああああ保健室に、入れない…！！！）