ttp://blogri.jp/surrender/entry/1200822007/ にて、ハニーさんが昔書いてた文章の続きを勝手に書いてみた。(無駄に2525風)無断本当にすいませ…!とてもあれですのですぐ消します……今更読み返したらエライ妄想が蔓延ったもので………もうっ全部ハニーさんのせいなんだからねっ!
ハニーさんは雨の日のお話を書くのが本当にお上手だと思います。レイニーえのきと呼ばせてくださr(略)
(お前が死ぬ前に俺の言葉が死んでくれればいい)
気だるい溜息を吐き出して去って行ったバスの後姿を見送りながら、思う。どうしても止めることはできない。もう出発してしまったバスも、とっくの昔に覚悟を決めてしまったあいつも、俺なんかには。そんなの、それこそずいぶん前から知っていたし、覚悟していたはずだった。覚悟できているはずだった。だから今まで笑っていたのだ。そうでなければ俺は、安易に逃げてきただけということになる、だとしたら、(最悪だな、俺)。
(だっせえの)
ふたりこの雨の憂鬱に沈んでいたとき繋いだ手は、流した涙はあんなに熱かったのに、今ひとり残されるみるとどうしたことかこんなにも冷たい。所詮俺も酔っていたというのか。最悪だ、最悪だよ俺。
「こいずみ、」
声に出して、彼の名前を呼んでみる。自分の声はひどく薄っぺらい。
瞬間冷凍された脳内から、どこからともなく声がする。
(何も知らないくせに何もできないくせにお前は何を云った?)(行くなだと?)(ふざけるんじゃない、俺のいる世界のためなら命なら厭わないときれいに笑ったあの苦笑がたとえばもし万が一 死ぬ としておまえはあいつに何を残せたって云うんだ)(せめてもっと彼のために笑ってやればよかったのだ、最後顔さえ見せてくれなかった)(古泉はいったいどんな顔をしていたのかとうとう俺には分からない)(見えなかった)(見せてももらえなかった)(古泉一樹といううつくしい少年のもしかすると最期になりうるかもしれない顔を)(当たり前だ)(汚い男小さい男意地の汚い卑怯な弱い最悪な男)(たとえばもし万が一あのきれいな苦笑をする男が死ぬなんてそんなありもしないことがおこったとしたら)(まず絶対にそんなことがおこるなんてことはあり得ないだろうがたとえばもし万が一あのきれいな苦笑をする男が死ぬなんてそんなありもしないことがおこったとしたらあの苦笑をあの少年をこの世界を殺すのは間違いなく お ま え だ )
死なないでくれと思う。死なないで俺の目の前にまた何でもないように現れて、できることならいつもどおりにボードゲームをして俺が目覚めたときのようにリンゴなんかを剥いていつもうざいとも思えるくらい長々とした薀蓄話を紡いで抱きしめてキスして抱き合って笑いあってそんな今までのような日常を送りたいと思う。でもそれは無理なんですと奴が笑う。奴がそんなことだけであんなにもかなしく笑うものだから、それならば、それならば、
(奴が死ぬ前に俺の存在も殺してくれればいい)
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